※本記事の写真はすべて筆者が現地で撮影したものです
- 「虚空 -KoCoo-」のリアルな雰囲気と居心地(レトロな世界観や、エリア分けされた座席の使い勝手)
- 利用前に知っておくべき注意点(入場待ちのルールや、ビュッフェの動線など)
- ANAラウンジとの違い(他のラウンジと比較した際のメリット・デメリット)
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普段の旅行では、スターアライアンスを利用することが多いです。その場合は成田空港だと第1ターミナルになります。しかし最近は羽田空港からの便で出国することが多く、成田を使うのが本当に久しぶりでした。
今回は韓国の新しい航空会社「パラタ航空(PARATA Air)」を利用したため、成田空港の第2ターミナルからの出発でした。久しぶりの成田で、さらに久しぶりの2タミだったのでテンションが上がりました笑。
成田空港の第2ターミナルでは「プライオリティパス」を活用してラウンジの「虚空-KoCoo-」を利用してみました。プライオリティパスで利用できるラウンジが減り続ける中で、2023年にオープンしたラウンジです。
レトロで独特なラウンジの雰囲気と、実際の居心地や食事内容、トータルでの良い点や少し気になった点を率直にまとめました。

虚空 -KoCoo- 基本情報とラウンジの雰囲気
まずはアクセスと基本的な情報を整理しておきます。
- 場所:成田空港 第2ターミナル 出国手続き後(制限エリア)3階
- アクセス:出国審査を出た後、26番ゲート付近にあるエレベーターから4階へ上がります。
- 営業時間:7:30〜21:00
- 利用条件:プライオリティパス、ラウンジキー、その他一部のクレジットカードでも利用可能です。
入り口は「和」を基調としたモダンなデザインになっています。しかし中に入ると、レトロな内装とインテリアで、昭和にタイムスリップしたような感覚を味わえます。
とはいえ古い家具や機材をリニューアルして活かすというより、比較的新しい施設ということもあり、どれも新しいものです。そしてどこも非常に清潔に保たれていました。

「虚空 -KoCoo-」内のゾーンと座席
座席は目的に合わせていくつか選べるようになっていました。
- 左奥、窓側のカウンター席:駐機場の飛行機がよく見えるます。ただし電源なし。
- 左側フードエリア近くのソファ席:大勢で食事しやすい席。電源あり。
- 左側手前フードエリア近くのカウンター席:食事をするのに適した席。電源あり。
- 右奥に広がるテーブル席:複数人でくつろぎやすい席。電源あり。
GWだったため、混雑しているのではないかと想定していました。もしかしたら待ちが発生しているかもしれないとすら思っていました。
しかし、お昼前の比較的早い時間帯だったためか、満席で入れないといったことはなく、すんなりと入室できました。その後お昼近くになると混雑し始め、オーダーメニューが売り切れになっていきました。そして、食事をしてラウンジを出てみると、行列ができていました。
成田のプライオリティパス提携施設は時間帯によって大混雑することがありますが、ここも同じようです。かつてはKALラウンジやUAラウンジも使えたプライオリティパスですが、どこも混雑してしまうようです。

ラウンジ「空想喫茶コクウ」内の雰囲気
入って左手に進むと、拡張リニューアルによって誕生した新エリア「空想喫茶コクウ」が広がっています。これまでの空港ラウンジのイメージとは一線を画す、日本の「昭和レトロ」をテーマにした独特の空間になっています。
エリア内には、どこか懐かしさを感じるレトロな看板やポスターが随所に掲げられており、独特のノスタルジックな雰囲気を演出しています。
アーケードゲーム機
パックマンやギャラガ、インベーダーゲームなどが遊べるアーケードゲームやテーブル型のゲーム機が設置されており、実際にプレイが可能なものがほとんどです。私が行ったタイミングではギャラガだけ故障中でした。

ソフビ人形やフィギュア
壁面の棚には昔懐かしいソフビ人形や、アニメや特撮の戦隊モノのキャラクターのフィギュアがきれいにディスプレイされています。
成田空港という場所柄、外国人旅行客に向けた「日本独自の喫茶店文化・ポップカルチャーの発信」という意味合いが強い設備だと感じますが、日本人にとっても搭乗前のちょっとした気分転換になるユニークな展示です。

ポスターやパネル
ジブリのアニメや特撮・戦隊モノのポスターやパネルも各種貼られています。
「ゴレンジャー」のポスターがありましたが、背景が工事現場のようなところでした。今ならもう少し整った背景の場所で撮影すると思うので、だいぶ見せ方が異なるなぁと思いました。番組放送当時の予算の状況や、誰をターゲットにするか(ゴレンジャーは子供をターゲット)もあるのかもと思いました。今だと仮に子供をターゲットとしていてもその親の世代を意識して撮影するだろうな、と。

食事とドリンクのラインナップ
出発前の食事を楽しみにしている方も多いと思います。 提供スタイルやメニューについて感想をまとめました。
メニューのバリエーションは多いと思います。また「空想喫茶コクウ」としてのコンセプトが効いていて、空港のラウンジにはあまりないユニークなメニューもあります。

フードメニュー
ビュッフェスタイルでの提供と、オーダーメニューの2パターンでした。
ビュッフェ形式はカフェの前のカウンターに並んでいます。パスタ、マカロニ、フライドポテト、ローストした野菜、フライドチキンなどです。定番のメニューは一通り揃っている印象です。
ドリンクコーナー側のカンターにもあり、サラダやミックスナッツ、ポテトチップス、枝豆やオリーブなどのおつまみ、フルーツも何種類かあって、パンも何種類かありました。トースターがあるので、トーストも可能です。「おつまみ」やちょっとだけ食べたい、という場合だとビュッフェに並んだりしなくてもここで十分です。
こうしたビュッフェ形式のフードメは頻繁に補充されています。そしてビュッフェとは別に、カウンターで注文するオーダーメニューがあります。
ここに「空想喫茶コクウ」としての特色があると思います。この時はチリコンカン、カレー(今回訪れたときはカレーがなくなり後にドライカレーに変わってました)、日本そば、とんこつラーメン、ミネストローネなどのスープは途中で変わりながら提供されていました。
チリコンカンやカレーは、ステンレスの銀色の器で提供され、レトロ感がありました。チリコンカンはすぐに売り切れていました。珍しい分、人気なのだと思いました。
そのほかに昭和な喫茶店をイメージさせるものとして、プリンアラモードやクリームソーダ、クラフトコーラもありました。クラフトコーラは昭和感ではないですが笑

ドリンクメニュー
アルコール類も含めて、定番が一通りありました。
- ビールサーバー(アサヒ・スーパードライ)
- ウイスキー、ワイン、日本酒、焼酎
- ソフトドリンク(ドリンクバー)、コーヒーマシン
- クリームソーダ、クラフトコーラなどのオーダーメニュー
日本酒と白ワインがそれぞれ2種類ありました。これらは、冷蔵庫にセットされていて、コップを自分で持ちながらボタンを押して注ぐタイプです。これはボトルを持たなくてよいので、液垂れしていたりするのを気にしなくてよいので便利だと思いました。赤ワインは常温でおいてあり、こちらは自分で注ぐ方式です。
オーダーメニューとして、クリームソーダやクラフトコーラがあるのは特徴的です。あとドリンクではないですが、プリンアラモードも(味はともかく)見た目にはテンションが上がります。

実際に利用して感じたメリット(良かった点)
この「空想喫茶コクウ」というコンセプトがとてもユニークだなと思いました。
レトロな雰囲気の看板や照明の中で、日本のアニメや特撮・戦隊モノのフィギュアやポスターがたくさんあります。これは日本のアニメや漫画などのカルチャーを発信する場所として面白いし、それが空港にあるということに意味がありそうだと感じました。

カウンター/ソファー/テーブルとエリア分けされた席
カウンターとソファー席とテーブル席と3つに分けられます。フードスペースに近いところにカウンターがあり、その奥にソファー席があります。テーブル席は入口を挟んで反対側にありますが、そこの真ん中にドリンクエリアがあります。
食事をするときにはカウンター側にきて、食事の後はソファーやテーブルに移るということが(空いていればですが)可能です。そしてどちらからも行きやすい場所にドリンクコーナーがあるというのはとてもいいレイアウトだなと思いました。
窓際のカウンター席からは、目の前に駐機している飛行機を眺めることができます。飛行機を眺めながら、レトロ感のある食器で、プリンアラモードやクリームソーダをいただけるのは、旅の始まりをワクワクした気持ちで始めさせてくれると思います。
変化していく食事メニューのバリエーション
オーダーメニューにはバリエーションがありました。私が訪れた時には、チリコンカンや本格的に見える日本そば、プリンアラモードがありました。これらはちょっと珍しいなと思いました。またカレーが途中からドライカレーに変わったり、ラーメンがとんこつから醤油ラーメンに変わったりしました。
混雑していたためかもしれませんが次々にメニューが変わっていくのは楽しかったです。満腹になっていたのですべてを食べることは到底できませんでしたが、徐々にメニューが変わっていくのは期待感が高まる感じがしました。
また、ドリンクでもクリームソーダやクラフトコーラも珍しいと思います。
チリコンカンはスパイスはそれほど強くなく、豆を強く感じました。カレーは野菜がごろごろとした日本風のカレーでした。スパイスを聞かせたり、欧風カレーのような濃厚さを出したものではなく、どちらかといくとマイルドな味わいです。これはこれでおいしいなと思いました。

少し気になった点(デメリット)
GWだったため特別に混雑していた、という可能性はあります。その可能性はあるとしても、入室前の行列やカウンター前の動線はきになりました。
また、メリットでもあるのですが、メニューがどんどん変わっていくのは、マイナスな面もあるなと思いました。
混雑時のラウンジ入場待ち行列
ラウンジを出るときにわかったのですが、入場時に混雑している時はラウンジの外で並ぶようです。私は運よく並ばずには入れたので、入るときは気にならなかったのですが、この入口に並ぶというのは、時間がもったいないなと感じました。
そして、これはシステム的に改善できるのではないかと思いました。もちろん改善するにはオペレーションが変わるので、それと比べると並んでもらうほうがいい、という運用かもしれませんが…
例えば、成田空港の第1ターミナルに同じ系列のラウンジ「希和(NOA)」があります。こちらの場合は混雑時には番号が書かれた紙を渡され、入室時間がわかるようになっています。こういうシステムがあれば、カウンター前に並ぶことがなく、時間まで他の場所で過ごすことが可能です。
ビュッフェとオーダーメニューの行列(動線)
おそらく最も混雑する場所が、ブッフェのカウンターと、オーダーメニューの注文/受け取る場所だと思います。これがフードエリアで食事をしているカウンター席の後ろ側にあって、人が座っている場所の後ろにビュッフェの行列ができ、その間をオーダーメニューをする人/受け取る人が通る、ということになります。
ビュッフェの列とオーダーメニューのカウンターに向かう列の人があって、すぐ近くのカウンターで食事をしている人がいて、その間を料理を運ぶ人達が逆走する形になります。なんか落ち着かないです。私はその席をすぐに移動しました笑
これも混雑していない間は気にならなかったので、GWなどの混雑時期だけかもしれません。ですが、思ったた以上にカオス感がありました。

メニューが変わったり、なくなってしまう
これはメリットもあるので、感じ方は様々だと思いますが…
オーダーメニューが、次々に「売り切れ」になっていました。その後しばらくすると別のメニューが出てくる、という状況でした。新しいメニューが出てくるのは楽しいのですが、見ていてあれも食べてみたいなと思っていると、終了になってしまうと、少し寂しいですね。
ただ、これは運用だけでなくスペースなどの問題もあるので、こういうものだと思って、変わりゆくメニューを楽しんだほうが健全かもしれません。
考えてみると、これはメニューのバリエーションを楽しめるという意味でデメリットではなく、やはりメリットですね。メリットのほうが上回ると思います。

ANAラウンジとの比較

羽田空港や成田の第1ターミナルでANAラウンジを利用している視点から、第2ターミナルの「虚空 -KoCoo-」との違いをいくつか比較してみました。
結論から言うと、食事のバリエーションとトッピングなどによるアレンジの仕方、そして設備の面ではANAラウンジが優れていると思います。ただ、コンセプトと唯一の存在感では「虚空 Kocoo」をおススメします。
その理由は「フライト前の準備時間/空間としてのエアラインラウンジ」である「ANAラウンジ」と「個性的でエンタメ要素の強いラウンジ」である「虚空 KoCoo」という明確な違いがあるからだと思います。
以下いくつかの観点で分析してみます。
食事の充実度

ANAラウンジの魅力といえば、濃厚なオリジナルチキンカレーや、注文してから作ってもらえるヌードルバー(うどん・そば・ラーメン)を中心に、ホットミールの充実した食事です。味もどれもおいしくて、成田の場合は時間帯によってお寿司もあります。




一方、KoCooの食事はメニューのバリエーションは一定数あるものの、軽食が中心です。そしておそらく用意されている量がすくないため、すぐに売り切れの状態になってしまいます。
仮に長距離フライトや、深夜便で登場後は睡眠時間にしたい、などで出発前にしっかりお腹を満たしたい場合は、やはりANAラウンジに軍配が上がります。一方短時間のフライトやお酒のつまみ、スイーツをつまむ程度であれば、KoCooでも十分に満足できます。
空間のコンセプトと広さ

ANAラウンジではビジネスの利用も多く、広々とした空間が広がっています。それに対し「虚空 KoCoo」はラウンジそのものを「空想喫茶 コクウ」として日本の「ポップカルチャー」や「レトロ喫茶」を意識した、非常に尖ったコンセプトの空間です。
このオリジナリティあふれるコンカフェとしての「空想喫茶コクウ」は、昔の公衆電話やレトロなインテリア、日本のアニメのフィギュアやポスターなどを展示していて、他にはない独特の雰囲気を楽しむ空間になっています。これがラウンジ「虚空 KoCoo」の面白さです。
これは日本にしか作れないコンセプトで、日本のエアラインラウンジにはなかなか出せない、サブカルチャーに振り切ったコンセプトだと思います。
全体の広さや座席数はANAラウンジにはとても及びません。そのため広さや快適さはANAラウンジがより優れていると思います。一方、空間の面白さや充実度は「空想喫茶コクウ」の圧勝だと思います。日本の漫画やアニメといったサブカルチャーやゲームの歴史などを海外に発信するうえでも、日本の国際空港にこそあってほしい場所です。
このコンセプトにより、日本から帰国する外国の方々に日本のカルチャーを思い出してもらえる場所になると思います。日本での思い出を最後により良い思い出にしてくれるラウンジだと思います。

シャワーの有無とフライト前の準備
長距離フライトや深夜便に乗る前のリスク管理・タイムパフォーマンスを考える上で、シャワー設備の有無は重要なポイントです。
短時間や日中のフライトなら私もそれほど気にはなりませんが、夜間や長時間は結構気になります。ANAラウンジにはシャワールームが完備されており、搭乗前にサッパリすることができます。といっても最近はどこのANAラウンジでもシャワーの順番待ちが多く、搭乗時間までに順番が回ってこなくてシャワーを使えない、ということも多いのですが。。。
「虚空 KoCoo」にはシャワー設備がありません。第2ターミナルから長時間のフライトに出発する際、どうしてもシャワーを浴びたい場合は、空港内の有料シャワールームなどをあらかじめ利用するスケジュールを組んでおく必要があります。
ここはANAラウンジなどのエアラインラウンジに軍配が上がります。

まとめ:虚空(KoCoo)はどんな人におすすめ?
成田空港第2ターミナルの「虚空 -KoCoo-」を利用してみた結論です。私としてはとても面白いと思っており、第2ターミナルからの出発で入場待ちが発生しないのであればぜひ訪れたいです。

▼ おすすめできる人
- 第2ターミナルから出発するプライオリティ・パスを持っている人
- 出発前の時間に、飛行機を見ながら、ビールを飲んだりPC作業をしたりしたい人
- 日本の独自のサブカルチャーやレトロ感を味わいたい人
成田空港の第2ターミナルで、プライオリティパスでコスパ良く休憩する、という目的であれば、非常に価値のある選択肢だと感じました。
ただ、混雑時はラウンジの入口に並んで待っていないといけない、というのがネックです。それだと出発前の時間がもったいないので、その時間を犠牲にして並んでまで入るか?と言われると、私は入らないかなと思いました。
ただ、独自のコンセプトを持ったカフェで、コンカフェとしても成立するクオリティだと思うので、一度は行ってみてほしい場所でもあります。
第2ターミナルから出発する予定のある方は、選択肢の一つとして参考にしてみてください。



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