※本記事の写真はすべて筆者が現地で撮影したものです
- 鍾路の「牡蠣ポッサム通り」の名店から選ぶなら元祖店の「サメチッ」
- 韓国語が話せなくても安心な、サイズ指定だけのシンプル注文
- 無料サービスと追加オプションが豊富なので、一つ小さめサイズで無駄なく楽しむ
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ソウル中心部の鍾路3街(チョンノサムガ)駅近くには、通称「牡蠣ポッサム通り(クルポッサム通り)」と呼ばれる通りがあります、数多くのポッサム専門店が並ぶディープなグルメエリアです。
数あるお店の中からどこに入るべきかは悩ましいです。できれば失敗したくないでよね。さらにレトロな路地や積極的な客引きの雰囲気から、心理的な「入りにくさ」を感じるかもしれません。韓国語ができなくても注文はできるのか?注文のシステムがどうなっているのか?という点も気になります。
そこで、牡蠣ポッサム通りの様々なハードルを下げるべく、この路地の元祖店とされる「サメチッ 本店(삼해집/サムヘチプ)」をレビューしたいと思います。お店の魅力、具体的なメニュー構成や価格、無料で提供されるバンチャン(おかず)をお伝えします。

そもそも「牡蠣ポッサム(クルポッサム)」とは?
これまで、韓国のいろいろなところで牡蠣を食べてきました。巨済島(コジェド)のグルグイ(牡蠣の蒸し焼き)は一度は食べてもらいたいです。本当に巨済島はすごい!
今回はグルグイではないので、話を牡蠣ポッサムに戻します笑。

「ポッサム」と「牡蠣ポッサム」
韓国グルメの定番である「ポッサム」は、茹で上げた豚肉を、キムチやニンニクなどと一緒にサンチュなどの葉野菜に巻いて食べる、日本人にも人気のメニューです。
この伝統的なポッサムに、新鮮な生牡蠣(韓国語で「クル」)を添えた贅沢な料理が「牡蠣ポッサム(굴보쌈/クルポッサム)」です。
要するに… 牡蠣ポッサムとはその名の通り、牡蠣と一緒に食べるポッサム、ということです。
肉厚な豚肉、濃厚な生牡蠣、そして甘口のポッサムキムチ、これらを一度に葉野菜で包んで食べると、不思議なおいしさを体験できます。
ソウルでは一年中楽しむことができますが、水温が下がり牡蠣が最も美味しくなる冬(12月から3月)がベストシーズンです。

元祖店「サメチッ/삼해집」の誕生と歴史
鍾路3街駅15番出口から徒歩1分ほどの場所にあるポッサム通りは、1〜2メートルほどの非常に狭い路地にポッサム専門店が並んでいます。
牡蠣ポッサムの元祖として人気なのが「サメチッ(サムヘチプ/samhaejip)」です。「創業50年近くにおよぶ牡蠣ポッサム発祥の店」として知られています。
このサメチッは、もともとはカムジャタンがメインで、茹で豚ポッサムを扱っていた店舗でした。しかし、牡蠣の名産地である統営(トンヨン)から上質な生牡蠣を仕入れるルートを持っていたことから、ポッサムの付け合わせに生牡蠣を出したのが始まりだったとされています。
この偶然ともいえるアイデアから、牡蠣ポッサムが生まれ、そしてそれが人気となって「ポッサム通り」が出来上がったという、その元祖のお店です。
生牡蠣とポッサムが合わさって、さらに背景にカムジャタンが存在しているという奇跡の組み合わせができました。このすべての組み合わせが残ってくれたことに対してお礼を言いたいくらいです。ありがとうございます!笑

「サメチッ」での注文方法と失敗しないコツ
初めてこの路地を訪れると、独特の客引きやディープな雰囲気に気後れしてしまうかもしれませんが、注文システム自体は非常にシンプルです。

基本の注文は「ポッサムのサイズ指定」でOK!
席に着いたら、注文するのは「牡蠣ポッサム(クルポッサム/굴보쌈)」のサイズ(大・中・小)だけで大丈夫です。ちなみにほかにも魅力的なメニューがあります。が、やっぱりここは牡蠣ポッサムをおススメします。
2人なら「小(소)」、3人なら「中(중)」、4人なら「大(대)」が基本の目安となります。これだけといえばこれだけです!
店内に入ってしまえば、日本語のメニューもあるので写真を指差しするだけで笑顔で対応してくれます。日本語が少し話せる店員さんもいるので、韓国語が喋れなくても心配ありません。
もちろん持ち帰りも可能です。持ち帰りの場合は「ポジャン」と伝えると付け合わせやタレを含めすべて小分けにして、持ち帰り用にまとめてくれます。
この近くに泊まることが多く、そしておなか一杯になってホテルに帰ってくることが多いため、深夜までやっているお店というのもあり、ポッサムを買ってホテルに持ち帰って食べることもありました。
カムジャタンの注文は不要!ポッサム類についてきます!
サメチッの本領発揮とも言えるのが、何種類もあるポッサムのどれかを注文すると、カムジャタンが「サービス」としてテーブルに運ばれてくる点です。無料です!
スープ類を別途注文する必要はありません。ポッサムが運ばれてくる前にカムジャタンを煮込みながら主役を待ちましょう。
以前は「サービス提供されるカムジャタンのスープや骨肉は無制限でおかわり無料」と紹介されることが多かったですが、近年は少し様子が変わっています。
お店の混雑状況によって「無料おかわり」の対応が異なる場合があるため、おかわりは常識の範囲内(基本は1回程度、あるいはスープの継ぎ足し程度)に留めておくのがマナーのようです。

【重要】ボリュームに注意!「まずは小さめ」が失敗しないコツ
大人数だからといって最初から大きなサイズのポッサムを頼むと、量が多すぎて食べきれなくなる可能性があります。
注文するコツは、「最初は想定よりワンサイズ小さめ、または人数通りのサイズを頼み、足りなければ後から追加する」という方法です。
サメチッには「お肉追加(15,000 ウォン)」や「牡蠣追加(18,000 ウォン)」「牡蠣と豚肉半々追加(18,000 ウォン)」といった追加オプションが用意されています。例えば、思いっきり食べたいと思っても、まずは「小」を頼んで様子を見つつ、必要に応じて肉や牡蠣を追加注文する形にすると、無駄なく満足感を得られると思います。
無料提供されるおかず(バンチャン)および薬味一覧
「ポッサムを注文しただけなのに、多くの料理が出てくる!」と、初めて訪れると驚くと思います。サメチッで提供される基本のおかず一式を、その役割とともに解説します。

| アイテム | 提供形態・特徴 | 味わい・美味しい食べ方 |
|---|---|---|
| カムジャタン(大鍋) | 卓上コンロでの提供。スープはおかわり可能。 | 豚の骨つき肉、ジャガイモなどが入った辛いスープ。卓上コンロで十分に煮詰めることで濃厚な味わいになります。 |
| ナムル(豆もやし) | 小皿での提供。さっぱりとしたナムル。 | ポッサムの合間に食べる箸休めとして最適。カムジャタンの辛さを和らげる役割も果たします。 |
| カクテギ(大根キムチ) | 小皿での提供。酸味のある大根キムチ。 | 脂ののったポッサム肉を食べた後の口内をさっぱりとリセットする効果があります。 |
| 包み野菜(サンチュ&ミニ白菜) | ざるに盛られた状態で提供。 | 柔らかいサンチュに加え、甘みのある小型の白菜(アルベギペチュ)が提供され、異なる食感を楽しめます。 |
| 生ニンニク・青唐辛子 | スライスされた状態での提供。 | 葉野菜に肉と牡蠣を包む際、アクセントとして1片加えることで、刺激的な味へと変化します。 |
| 調味ソース | アミエビの塩辛、コチュジャン、サムジャン。 | 豚肉にはアミエビの塩辛、牡蠣には酸味と辛味のあるコチュジャンがよく合います。 |
特に、サービスで提供されるカムジャタンの存在意義はとても大きいです。この濃厚なピリ辛スープが、ポッサムと冷えた生牡蠣を食べる過程で胃を優しく温めてくれます。カムジャタンがあることで飽きることなく食事を進めることできる気がします。(カムジャタンがなくてもおいしいです!)
看板メニュー「牡蠣ポッサム」実食レビューと美味しい食べ方
主役である「牡蠣ポッサム」は、盛り付けの華やかさと素材の質の高さが特徴です。

牡蠣ポッサムのサイズ別価格と追加メニュー(2026年最新情報)
| サイズ・項目 | 価格(ウォン / KRW) | 目安人数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 小(소) | 32,000 | 2人前 | 2人でも十分満腹になるボリューム。厚切りの豚肉約20枚とたっぷりの牡蠣。 |
| 中(중) | 40,000 | 3人前 | 友人同士での酒宴や、しっかり食事を摂りたい3人組に最適。 |
| 大(대) | 48,000 | 3〜4人前 | 大皿を囲んで賑やかに楽しむのに十分な特大ボリューム。 |
| お肉追加 | 15,000 | 追加用 | ポッサムを食べるとなったら肉ですよね、気分の時のオプション。 |
| 牡蠣追加 | 18,000 | 追加用 | 牡蠣をカムジャタンにも入れたくなったらこのオプション。 |
| お肉と牡蠣を半々で追加 | 18,000 | 追加用 | 肉か牡蠣か?で悩んだら両方というオプション。 |
牡蠣ポッサムの素材と特徴

- 茹で豚(ポッサム): 肉質は非常に柔らかく、脂身と赤身の割合が理想的です。肉厚でボリューミーで甘みがあります。
- 生牡蠣(クル): 小ぶりながらも弾力があり、濃厚でクリーミーです。日本でイメージするよりはサイズは小さいです。ですが、臭みがないしカムジャタンでしゃぶしゃぶも可能です。
- 白菜キムチ&干し大根キムチ: お皿の端に盛られた特製ポッサムキムチは、辛味の中に甘みもあります。辛味が苦手な場合は少量ずつ合わせて食べるようにしないと、辛味で肉や牡蠣の味がしなくなってしまうので注意が必要です。
- イカの炒め物: ネギとイカの炒め物で、辛さよりは甘みが強いので、ポッサムや牡蠣と一緒に食べるには優しい印象のおかずです(これは毎回ついてくるわけではありません)。
牡蠣ポッサムの美味しい包み方
メニューにも食べ方が記載されています。

- まず、手のひらにサンチュまたはミニ白菜を広げます。
- その上に、アミエビの塩辛を少しだけつけたポッサム肉を載せます。アミエビの塩気とちょっとした酸味が、豚肉の脂肪分の甘みを引き立てます。
- 次に、コチュジャンを少量絡めた生牡蠣を肉の横に並べます。
- 最後に、甘口の特製ポッサムキムチと、お好みでサムジャンをつけた生ニンニクをトッピングします。
- これを丸めて折りたたんで頬張ります。口の中で、豚肉のジューシーな脂、生牡蠣のクリーミーな甘苦さ、キムチの甘辛さとシャキシャキした食感、ニンニクの辛味が複雑に絡み合います。

【リスク回避】旅行者が知っておくべき季節と安全対策の裏技
生牡蠣のベストシーズンは、水温が下がり身が引き締まる冬場です。年中提供はされているものの、気温が高い夏場などに生のシーフードを口にすることに抵抗感を持つかもしれません。
おなかを壊してしまったり、体調を崩してしまうと、せっかくの楽しい旅行が台無しになります。これは避けるべき大きなリスクでもあります。
そのような場合、現地で広く行われている裏技として、「提供された生牡蠣を、カムジャタンに入れて煮込んだり、しゃぶしゃぶする、という方法です。熱を通すことで、牡蠣の旨みが凝縮されたプリプリの蒸し牡蠣のようになり、これをポッサムと一緒に包んで食べても非常においしいです。
この工夫により、生牡蠣が得意でない人でも楽しめますし、一方でお腹を壊すかもという不安や体調不良のリスクを減らしながら、安心して食事を楽しむことができます。こういう回避策が存在しているのは非常に大切です。

迷わず行ける!詳細なアクセス方法
旅行者が暗い路地で迷うことなく店にたどり着けるよう、具体的な道順を整理しました。また、宿泊にも非常に便利でコスパがいいので、今回宿泊したホテルも紹介します。
駅から店舗までの歩行ルート
- 地下鉄1号線・3号線・5号線の「鍾路3街」駅の15番出口から地上に出ます。
- 出口を出て目の前にある大通りを右手に見ながら直進し、最初の細い路地を左に曲がります。
- 細い路地を進んで最初に右に曲がる通りがポッサム通りです。この路地を右に曲がってさらに約30メートル進みます。
- 左手に現れる、黄色と赤色の鮮やかな看板が目印です。看板には大きく「삼해집(三解集)」とハングル、漢字、そして日本語の案内板が併記されているため、見落とす心配は極めて少ないと言えます。

周辺の宿泊事情
このあたりは交通の便が良く、広蔵市場や東大門市場にも近く、仁寺洞にも徒歩圏内です。さらに鍾路3街駅から南下して川沿いに出ると、南大門や明洞方面へのバスがあります。
宿泊に便利なホテルがたくさんあります。今回はこれらのホテルの中から宿泊した Hotel Venue G Myeong-Dong と K World Hotel Jongno の利点を紹介します。
Hotel Venue G Myeong-Dong の地図はこちら
きれいで部屋が広いので、とてもおススメです。ただGWはコスパはあまりよくありませんでした。直前の予約だったこともあって割高に感じましたが、きれいだったのと、目の前に東大門や明洞行くバスの停留所があり、便利でした。トータルでいうと満足度は高かったです。


K World Hotel Jongno の地図はこちら
こちらはGWでも割安でした。少し古いですが、広いです。とはいえ上のHotel Venue G Myeong-Dong と比較すると見劣りする感じです。フロントの人がとても親切で、大量に購入したキムチをホテルのフロントで保管してもらえたりしました。


「ボッサム」通りの貴重性
ポッサムは食べようと思って探すとなかなか食べることが可能な店が見つからない、というパターンの代表料理です。調理に手間がかかるのと、付け合わせの種類が多いために専門店ではないと運営が難しいからだと推測しています。
ポッサム通りは、想像しているよりは狭い通路かもしれません。そして昼間でもあまり日が差さない暗い感じの通りでもあります。
ローカルな外観に一瞬気後れするかもしれませんが、一歩足を踏み入れれば、そこには贅沢な食体験と、親切な店員さんの温かいおもてなしが待っています。周辺の宿泊施設もソウル市内の他の場所に比べてコスパが良いところでもあります。
そんな場所にあるポッサム通りで、この「サメチッ」は、日本ではなかなか食べることができないポッサムと生牡蠣を融合させた料理を提供する先駆者であり、ここでの食事は特別な記憶に残るものになると思います。事前の情報収集を役立て、極上の牡蠣ポッサムとカムジャタンを存分に堪能してください。



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