※本記事の写真はすべて筆者が現地で撮影したものです
- 1日で両方を巡れる理由:失敗体験から学んだ、現実的な移動距離と見学時間の見積もり方
- ドゥオーモの深掘り見学順:ファストトラックを活用し「博物館 ➔ テラス ➔ 内部・地下」で回るメリットと注意点
- 失敗しない予約の手順:チケット争奪戦を考慮した、無理のないタイムスケジュールの組み方
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ミラノを訪れたら見ておきたい2大スポットが「ドゥオーモ(ミラノ大聖堂)」と「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会にある『最後の晩餐』」だと思います。

ミラノの滞在にある程度の時間を確保できていれば問題ないですが、そうでない場合、「この2つだけは見たい」そして「この2つを1日で回ることはできるのか?」という疑問が出てきます。
結論から言うと、事前に準備をしておけば1日で両方を回ることは十分に可能です。
ですが、実は私は旅行準備を進めていく段階で、1日で両方を巡るのを諦めてしまいました。
今回は、なぜ私が1日で回ることをあきらめたのかという理由と、実際に行って見た今、振り返ってみてわかった「1日で無理なく楽しむためのルート」をまとめてみます。そして単に両方を1日で訪れるというだけでなく、1日で回りつつも「ドゥオーモの魅力を最大限に引き出すおすすめの見学順」についても紹介したいと思います。

「最後の晩餐」と「ドゥオーモ」を1日で回るのを諦めた2つの理由
ミラノへの旅行を計画しているときに「1日で両方は無理かもしれない」と判断した理由は、大きく分けて2つありました。(この時の全体のルートはミラノ ➔ ツェルマット ➔ ミラノというものでした)
「最後の晩餐」があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会↓横をトラムが通ります。

1. チケットの日程と時間が噛み合わなかった
『最後の晩餐』は完全予約制で、世界中から観光客が集まるため非常にチケットが取りにくいことで知られています。
チケット獲得バトルに備えて準備をしていたのですが、公式サイトから予約しようとしたものの、希望の日の枠がとれませんでした。その後エージェント経由でなんとか確保できたのですが、ドゥオーモを訪れたい日とずれてしまいました。
旅行の日程とルートをいくつか変えて1日でこの2つを回るパターンを試みましたが、航空機のチケットを最初に取っていたこともあって、断念することになりました。

2. 見学に必要な時間を長く見積もりすぎていた
どちらも世界的に有名な建築と芸術作品です。「じっくり見たら半日以上かかるのではないか」「移動や入場待ちで時間を取られて疲れてしまうのではないか」と警戒しすぎてしまい、念のため別々の日に分けようと考えてしまいました。
そもそも割と日程に余裕があったというのもありますが、2つのみどころのうち、特に『最後の晩餐』は所要時間がもっと必要だと思っていました。

今振り返ると「1日で回れる」と言える理由

最後の晩餐とドゥオーモの2つの経験した今、改めて振り返ってみると、事前準備さえ整っていれば1日で巡るのはそれほど難しくないと感じています。その理由は3つあります。
- 2点間の距離が近い
- 『最後の晩餐』のあるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドゥオーモの間は、地下鉄(M1線)で約10分、街並みを眺めながら歩いても30分ほどの距離です。移動の負担はそこまで大きくありません。
- 『最後の晩餐』は滞在時間が正確に決まっている
- 見学時間は15分間の完全入替制となっています。前後の手続きを含めても1時間程度の枠でスケジュールを計算できるため、遅延が起きにくい仕組みになっています。
「最後の晩餐」があるチェナコロ・ヴィンチアーノ(食堂)の入り口↓

- ドゥオーモも見学時間の目安が立てやすい
- 事前にチケットを用意しておけば、チケット購入までの時間はなくせます。さらに「ファスト トラック パス(Fast Track Pass)」というテラス(屋上)への優先搭乗をするオプションを買うことで、入場待ちの時間を短縮できます。内部と屋上の見学を合わせても、おおむね2時間から2時間半ほどを見ておけば「一通りは」回ることができます。(もっと楽しむためのルートを後ほど紹介します)
ドゥオーモのステンドグラス↓



提案:ドゥオーモを100%楽しむ「ファスト トラック パス」おすすめ見学順

ドゥオーモを効率よく、かつ深く味わうなら「ファスト トラック パス」の活用がおすすめです。
このチケットがあれば、ドゥオーモのテラスへのエレベータ待ちの際に専用レーンがあるので、待ち時間を減らすことが可能です。さらに、このチケットであれば、考古学エリアの見学が含まれています。
考古学エリアはドゥオーモがもともと教会があった場所に建てられているということがわかります。今の華やかで壮大なドゥオーモからは、600年近くも前に着工した際の状況を想像することは困難です。しかし、ここではもともとの状況を知ることができるので、当時からのつながりがあるものとしてイメージすることができます。
ドゥオーモ地下の考古学エリア↓もともとこの地には教会がありました。

ドゥオーモのチケットで、大聖堂内と屋上テラスと考古学エリアがすべて含まれているのはこの「ファスト トラック パス」のみになります。
このファストトラックパスで回る際、一般的な「聖堂 ➔ 屋上」ではなく、ドゥオーモ博物館から入るという巡り方を提案したいと思います。
ドゥオーモ屋上の彫刻↓

おすすめの見学ルート:【ドゥオーモ博物館(ゴッタルド教会)】➔【テラス(屋上)】➔【内部・地下】
以下の順番で回りましたが、この順番でないと気が付けないことが多かったなと思っています。
- サン・ゴッタルド教会(八角形の美しい鐘楼から)
- ドゥオーモ博物館(まず基礎知識と背景を入れる)
- エレベーターでドゥオーモのテラス(屋上)へ(細部の彫刻を鑑賞)
- ドゥオーモ内部 & 地下考古学エリア(大聖堂の空間&装飾と歴史のルーツを実感)
ゴッタルド教会とドゥオーモ博物館は隣接していて、一度に回ることが可能です。ゴッタルド教会に比べるとドゥオーモ博物館は混雑していることもあり、入場までに多少並ぶ可能性もあります。
ドゥオーモ博物館内の「雨どい」の展示↓小さくて見落としがちな「雨どい」だけでもこんなバリエーションがあります。近くでじっくり見ることができます。


ドゥオーモ博物館内の彫刻↓これもこの博物館ならでは。ドゥオーモで見ると遠くから見ることになるのでこの精密さまでは見えないと思います。


ドゥオーモ博物館にある木製のドゥオーモ↓非常に精密にできています。ずっと見ていられる…

ドゥオーモ博物館の展示は間近で見ることができるので、一つ一つのこだわりの細部まで確認することができます。この後、壮大な実物が待っているという期待感が高まります。
この巡り方のメリット
この順番で見て回ったことで、ドゥオーモの歴史により興味を持ちましたし、遠くから眺めるだけだと見えにくい尖塔や装飾の魅力をより感じれるようになります。
- 建築や彫刻の背景が頭に入りやすい
- 先に博物館でドゥオーモの歴史や、実際に使われていた彫刻・装飾のオリジナルを間近で鑑賞しておきます。そのあとにテラスへ登ると、「あのとき博物館で見た細かな装飾が、こんな高い場所にまで施されているんだ」と解像度が高まり、より楽しむことができます。
ドゥオーモの屋上テラス↓



- 地下考古学エリアの歴史の深さが伝わる
- ファストトラックパスでは地下にある古代の考古学エリアも見学できます。博物館で建築の成り立ちや当時の状況を知ったあとに地下の遺構を見ると、この巨大な聖堂がどのような歴史の積み重ねの上に建っているのかを肌で実感しやすくなります。
ドゥオーモ地下の考古学エリアの展示↓


考慮しておきたいデメリットと対策
この回り方には、一部デメリットになりうることがあります。それが混雑度との関係です。
- 午後に向けてテラスが混雑しやすい
- 最初に博物館を見学するため、テラスへ登る時間が少し後ろに倒れます。午後遅い時間になるほどテラス行きのエレベーターや屋上自体が混み合ってきます。
- 対策:午前中に『最後の晩餐』の見学を終え、お昼過ぎの早い時間帯からドゥオーモエリアの回遊をスタートできるように時間を調整するのがおすすめです。
最初にドゥオーモ博物館を見ておくと、ドゥオーモそのものの見え方が異なるので、こうしたデメリットの可能性はありますが、それ以上に楽しめるメリットが多いと思います。
聖バルトロメオの彫像↓自分の皮をまとっています。衝撃…

聖バルトロメオの彫像の右手のアップ↓抱えた皮の指のところです。皮のほうの爪の部分が…

1日で無理なく巡るおすすめモデルコース
午前中に『最後の晩餐』を配置し、午後にドゥオーモ周辺をじっくり巡るスケジュール例です。
09:30サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会に到着- ※『最後の晩餐』は指定時刻の20〜30分前には現地に到着しておく必要があります。
10:00 - 10:30『最後の晩餐』鑑賞- 見学を終えたあと、周辺の余韻を楽しみます。教会そのものも非常に美しくて写真映えします。
11:45ドゥオーモ広場へ移動- 徒歩(約20~30分)または地下鉄M1線(約10分)で移動します。
12:15周辺で落ち着いてランチ- ガレリア内にも歴史のあるカフェやレストランがありますが、ここまでの途中で見かけたカフェに入ってみるのも楽しいと思います。
13:30ドゥオーモ見学スタート(提案ルート)- ドゥオーモ博物館(&ゴッタルド教会) ➔ エレベーターでテラス ➔ 大聖堂内部・地下エリアの順で回ります。
16:00見学終了・ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガレリア散策へ- 近隣のカフェで休憩したり、お土産を探したりする時間に充てられます。時間を後ろにずらすとライトアップされたドゥオーモも見ることができます。
このような流れで見学することは十分可能です。思った以上にドゥオーモ博物館を真剣に見てしまうような状況であれば笑、途中で近隣のカフェを探して休憩をはさむこともできます。
ガレリアでいただいたオッソブーコとミラノ風リゾット↓

サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会↓左側の黄色い建物が「最後の晩餐」があるチェナコロ・ヴィンチアーノ(食堂)入り口

サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の内部の様子↓見ごたえがあります

成功のカギは「最後の晩餐」の予約から組み立てること
もし1日で両方を巡りたい場合は、まず『最後の晩餐』のチケットが取れた日時を確定させることが最優先になります。
『最後の晩餐』の予約枠が決まったら、それに合わせて移動時間(約30分)とドゥオーモ関連の見学時間(約2.5時間)をパズルのようにはめ込んでいくのが、一番無理のない手順です。
万が一公式サイトでチケットが取れなかった場合でも、ガイド付きのツアー枠を活用したり、直前のキャンセル戻りをチェックしたりすることで枠を確保できる場合もあります。

ドゥオーモ広場に隣接するガッレリア↓ドゥオーモ見学の合間の休憩に。

まとめ
「時間が足りないかもしれない」と不安になって別日に分けてしまった私ですが、実際の移動距離や各スポットの所要時間を知っていれば、1日で十分に楽しむことができたと感じています。
そのためには、事前に見学時間の感覚を掴み、チケットの時間をうまく組み合わせることが必要だと思います。そしてドゥオーモは「博物館から回る」工夫を取り入れることで、ミラノの魅力的な歴史と芸術を1日で心地よく、深く満喫してみてください。
ドゥオーモ内の床のタイル↓隙間なくはめ込まれています。当時は手で削っていたはず。


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